ソフトウェアの「人間臭い」ところを具体的に伝えたい!の完結編です。
とはいえ、まずは前回に引き続き、家計簿に付記した「分類」別に集計してみましょう。
前回の家計簿を見てください。
家計簿(第二版、分類付記版)
5/17
とんかつ 1,200円 外食
合計 1,200円
5/18
人参 300円 食費
じゃがいも 250円 食費
シチューの素 200円 食費
合計 750円
5/19
ボールペン 100円 雑費
花束 3,000円 交際費
合計 3,100円
これを分類別に集計すると次のようになります
交際費 3,100円
外食 1,200円
食費 750円
雑費 100円
これを円グラフにしてみるとこうなります
この円グラフを手書きの家計簿で作成するのは大変です
ここの例では明細行も分類も少ないので、手作業でやってもなんとかなるレベルですが、1年分をまとめてみようとしたらこれはもう大変です。
とくに、分類ごとに合計値を出すには、電卓かそろばん片手に明細を1行づつチェックしながら計算し、さらに検算も行うわけですから大変な仕事です。
これこそソフトウェアを活用するべきポイントですね!
さて、ここまでの手作業を自動的に行うためのソフトウェアを作成したとします。
分類毎の支出の把握などの作業は、ずいぶんと楽になりました。
ところで、先ほどのグラフを眺めてみると、支出の約6割を「交際費」が占めていますが、この「交際費」は母の日のプレゼントだったのでめったにない支出です。
そこで、交際費を除いた支出の割合を見てみたい
と思ったとします。
ソフトウェアだからちょいちょいっと見れるようになるんじゃないですか?
と思われそうですが、そう簡単にはいきません。ソフトウェアを作った時点で、そのような発想がなかったら、そんな機能はありませんので。
ここでは、「交際費」をクリックするだけで「交際費を除いたグラフ」が作成できる、そんな気が利くソフトウェアで円グラフにしてみました。
ソフトウェアに「何をさせるか」を決めるのは「人間」です
それゆえ、ソフトウェアができることは、予め予見した範囲になります。
ですから、ソフトウェアを作るとき関わった人の
「人間力」を具現化したものがソフトウェアである
と言っても過言ではありません。
ソフトウェアを作成する人が持つべき一番必要なことは、ソフトウェアを作る技術的な知識ではありません。
ソフトウェアで置き換えたい人の作業をどこまで興味を持って掘り下げることができるか、すなわち人間に対する興味を持つことが一番重要です。
その掘り下げには、その作業に対する知識を持っているに越したことはありません。それはソフトウェアを作る時間を短縮する、という点において有利に働きます
しかし、それよりも重要なことは、実際にその作業を行っている人を観察し、会話し、理解する、という「人間力」を持つことがソフトウェアを作る人が持つべき一番重要なことです。
このことこそが、ソフトウェアは「人間臭い」仕事だという所以です。
気が利くソフトウェアとは、弊社で開発・販売している KeepData Hub のことです。